せとうち暮らし vol.18

特集
海と島に育まれた、美しい装い

瀬戸内の歴史や文化から生まれる装いには、日々美しくおだやかな海や島を見ているからこそ育まれる美意識があらわれています。

淡路島・沼島(兵庫)、粟島(香川)で出会った、美しく生きる人たち。

淡路島から沼島へドンザを訪ねて(兵庫県)

瀬戸内海で一番大きな島、淡路島。そこで、暮らしに寄り添いながら島のいろと島のふくをつくりだす、ふたりの女性に出会いました。その出会いが、沼島で大切に保管されていた漁師の仕事着「ドンザ」へとつながります。

人をむすび、思いを染める 粟島発 誰かのための染物店(香川県)

アーティストインレジデンスで粟島にやってきたひとりの布作家と、島のお母さんたちが協力してつくりあげた、島色に染まった幸せなウエディングドレスのお話です。

瀬戸内国際芸術祭2016はじまります。

今年で3回目を迎える「瀬戸内国際芸術祭」が、3月20日にいよいよ開幕! 今回のみどころや『せとうち暮らし』いちおしのアーティストたちにインタビューしました。

ほかにも、
・香川県で開催中!「石川直樹の写真学校」
・出版社ミシマ社代表三島邦弘さん、南陀楼綾繁さんの瀬戸内エッセイ

など、盛りだくさんの内容です。

瀬戸内の島を取材していると、花柄のほおかむりに、チェックのエプロン、鮮やかな配色のニットを合わせた元気なお母さん、全身ピンクの上下に身を包んで乳母車を引くおばあさん、都会から移住して鮮やかなアウトドアファッションに身を包んで農業をする若い夫婦など、自分らしくおしゃれを楽しむ人を多く目にします。
瀬戸内で生まれる装いには、利便性だけでなく、毎日美しく穏やかな、空や島、海のある風景を見ているからこそはぐくまれたセンスが現れているといえるのかもしれないという仮説にたどり着きました。
そこで今号では、瀬戸内に生きる人たちへの取材を通して、流行にとらわれたファッションではなく、その土地の歴史や文化に根付いた美意識を感じる衣服や、装飾品を手がける新旧の職人の技を紹介し、瀬戸内の新たな魅力を紹介します。