直島・家プロジェクトの一部、護王神社。
透き通ったガラスの階段が印象的です。
護王神社から北へ抜ける小道を進むと……
両端に高さ3mくらいの崖が迫ってきます。
この崖のように見えるもの、実は土を盛ってつくられた土塁(どるい)という構造物です。
土塁とは敵の侵入を防ぐために城の周りにつくられたもの。
つまり、ここが城の跡というわけです。
土塁の手前、下のほうをのぞくと、土を切り取った大きな窪みが見えます。
(写真では分かりにくいですが……)
この窪みも敵から城を護るためのものです。
土塁を抜けると平坦な開けた場所に出ます。
ここには城のメインの建物が建っていたのでしょう。
高原(たかはら)城と呼ばれるこの城は、戦国時代、高原氏によって築かれたとされています。
水軍を繰っていた高原氏の城らしく、直島東方の海が一望できます。
また、高原氏は城のふもとの高田浦に集落を整備しました。
この集落が、家プロジェクトで知られる本村(ほんむら)地区のルーツとされています。
乗松真也