悪魚は霊子の剣によって倒されました。
そして霊子たちは悪魚の死骸とともに福江(ふくえ)の海岸に流れ着きました。
海岸では童子の姿をした横潮明神が瓶に入った水を持って霊子のもとを訪れました。
霊子たちが流れ着いた福江は、現在の坂出市福江町周辺です。
今でこそ住宅が密集する市街地ですが、江戸時代以前はこのあたりが海岸でした。
この福江を一望できる小高い場所には、横潮明神にまつわる横潮神社があります。
また、悪魚の霊が福江に留まって住民を悩ませたため、この地に魚御堂(うおのみどう)を建てたとされます。
魚御堂は明治期に廃され、代わりに「魚堂遺址碑」という石碑が建てられました。
この碑は現在でも坂出高校の敷地内にひっそりと建っています。
乗松真也