4月の日曜。とてもいい天気。高松築港駅にいってみる。
駅のイルカもきもちよさそう。
駅前にはいろんな人が。和服の女性もチラホラ。
ホームに入ると、レトロな電車がやってきました。
実は今日、ことでん(高松琴平電鉄)のレトロ電車の中で、お茶会が開かれます。
企画したのは、香川で活動している男性茶道集団「茶楽」。高松城の石垣を取り入れた、高松築港駅から出発です。
みなさんこんなチケットをお持ちです。
ことでんの開業100周年を祝って、お茶会を企画したとのこと。
電車の中のお茶会ってどんなものでしょうか?大正時代製造の、レトロ電車に乗ると、
立礼式で、ちゃんとお茶を点てています。茶道具も軸も。水指が銀なのも、意味があります。
この車両、茶席が二箇所。もう一人の席主は、お客さんの前に動いてお茶を点てます。
お茶菓子は、電車をイメージして特別に作られたもの。このこだわり。
作法はありつつも、あくまで楽しむことが大切、と。茶楽のみなさん。
時々、車窓からは満開の桜が見え、お茶席を彩ります。
お茶席なのに車内に花を置いていないのは、そういうこと。
そして、水指が銀なのは、車窓の桜を写し込むように。
徐々に笑顔がこぼれます。
電車は2両編成。終点の琴電琴平駅で、お客さんはもう一つの車両に移動します。
次は点心。高松の料亭でつくられたお弁当を頂きます。まずは料理の説明を聞きます。
色彩豊かなお弁当。お花見にぴったりです。
お茶はなつかしい感じ。
車窓からは時折満開の桜が見えます。いいお花見になりました。
三味線も登場。走っている電車の中でもよく音が響いています。
もともと高松は、高松藩藩主である松平氏が茶道を好んだこともあり、茶道文化が盛んな土地です。
今、伝統を守りながらも様々な趣向を凝らして、茶道とは縁遠いと思われた男性や若者へ、お茶の楽しさを伝える人たちがいます。
古き良きものを現代に守り伝える、という点で開業100年を迎えた琴電と共鳴して、他ではなかなか見られない「電車のお茶会」が実現しました。
一世紀走り続けた琴電と、四世紀以上続く茶道文化、古いもの同士の組み合わせが、一転、全く新しい景色を生み出しました。
この街には、古くて新しいお茶の文化が、息づいています。
みなさんも一服、いかがですか?
by ヤスマナ