- 面積 0.74㎢
- 周囲 3.8㎞
- 最高標高 109m
- 人口 19人(H25)
- 学校数 なし
- 飲食店 なし
- 商店 1店
- 宿 なし
- 公衆トイレ 1ヵ所
- 窓口 三豊市観光協会 ☎ 0875-56-9121
樹齢1200年の巨木がそびえる神秘の小島
三豊市詫間町沖に浮かぶ小さな島、志々島。島名の由来には諸説あり、正確なところはわかりませんが、獅子の姿に似ているから、あるいは十握剣を納めた神霊島から志々島と名付けられたと伝えられています。この志々島のシンボルが樹齢約1200年という大楠。うねるような太い根がその巨体を支え、無数の枝が四方へ伸びる様は迫力満点。ひと目見れば、神秘の力を感じること間違いなしです。
志々島にはほとんど平地が無く、島全体が山のよう。最高点の横尾の辻まで登ると、瀬戸内海の眺望が広がります。天気がよく、空気が澄んでいれば、瀬戸大橋の姿も見えるそうです。天気のよい日には、大楠を見た後、ハイキング感覚でここまで登り、お弁当を食べるのもいいですね。
宮の下港から高速船で20分(1日3便、片道330円)
須田港から高速船で約50分(粟島で乗り継ぎ、1日3便、片道650円)
粟島汽船 ☎ 0875-83-3204 時刻表はこちら
※港までアクセス
宮の下港/JR詫間駅から詫間町営バスで8分、詫間支所停留所で下車。宮の下港まで徒歩3分
須田港/JR詫間駅から詫間町営バスで20分、須田停留所で下車。須田港まで徒歩5分
島内交通:徒歩
おすすめスポット
〈 見る 〉
港から坂道を20分ほど登ったところにある樹齢約1200年の楠の大木。
県の天然記念物に指定されている。
樹高は約22.5m、幹まわり約12mで、
無数の枝を広げた姿は神々しいほど。
島内・島外の有志によって、
大楠と周囲の環境が維持保全されている。
大楠のすぐ西側、小高いところにある展望台。
大楠を上から見下ろすことができる。
島の北側の展望が開け、正面には高見島が見える。
ボランティアによって建てられた東屋で絶景を眺めながら休憩するのがおすすめ。
港から坂道を登り、
尾根に出たところから畑の中を西へ伸びる山道を30分ほど歩くと、
三角点(標高109m)のある横尾の辻に出る。
かつて島の西側にあった集落への道が交わる場所。
正面には粟島が見え、瀬戸内海の多島美を存分に楽しめる。
京都大覚寺の末寺として建立されたが、
現在は廃寺となっており、立ち入りできない。
境内には海岸線沿いにある
埋め墓とセット(両墓制)となる参り墓が並ぶ。
普段はこちらの参り墓にお参りするのが本来の姿だが、
現在は集落に近い埋め墓にお参りすることが多い。
日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀る小さな神社。
「十握」は日本神話に出てくる
日本武尊が持っていた十握(束)剣から来ている。
港の近く、海岸線沿いにカラフルな屋根を持ち、
すだれを垂らした小さな小屋がずらりと建ち並ぶ。
「世界でいちばん小さなおうち」と例えられる小屋は埋め墓。
この下に遺体を埋葬した墓である。
現在では廃れてしまった両墓制の名残。
港から大楠へ向かう道の両側には
島のことを紹介した手作りの解説パネルが貼られている。
島の見どころを紹介するもの、
志々島で撮影された映画『男はつらいよ 寅次郎の縁談』
『機関車先生』のスナップ写真を集めたものなどが並ぶ。
港のすぐそばに空き家を利用した無料休憩所がある。
窓を開けると、船着き場が間近に見える絶好のロケーション。
電気ポットが利用できるので、
温かいお茶を入れることもできる。
〈 買う 〉
島唯一の小さな商店で、清涼飲料水やお菓子の購入が可能。
店の前には無料で使える杖が置かれており、
大楠や横尾の辻まで行く際に利用できる。
住所:三豊市詫間町志々島385ー1
☎ 0875-83-5705
営業時間:7時頃〜17時頃
定休日:不定休
島旅メモ
志々島はかつて、島全体に花畑が広がる「花の島」でした。最盛期には100軒以上の農家が仏花として使われる小菊、ストック、マーガレット、キンセンカなどを栽培し、空から島を見ると花のパッチワークのようだったといいます。現在、島から多くの花畑が消え、栽培農家は1軒だけとなりました。近年、島民と島外の人が共同で花を植える活動を進めています。大楠付近の道沿いにもアジサイやスイセンが植えられました。
また、新たな取り組みとして、ヤギの飼育とニホンミツバチの飼育が行われています。ヤギは現在10頭。将来、ヤギ乳やハチミツを使った島の特産品を生み出すことを計画しているそうです。志々島産の乳製品やハチミツを味わえる日が来ることを願わざるを得ません。